菊池寛実記念 智美術館は現代陶芸のコレクターである当館設立者、菊池智のコレクションを母体とし、2003年4月、港区虎ノ門の地に開館いたしました。
開館にあたっては、最善の環境で作品を鑑賞し得る場をつくりたいとの思いから、美的空間を創出すべく、壁面や調度の制作を諸作家に依頼し、建物から展示室にいたるまであらゆる部分に設立者が心を傾けました。こうして入口から美しい螺旋階段に結ばれた地下展示室へといたる、この美術館施設が誕生したのでした。
2003年以来、当館ではこの独自の展示空間をいかし、現代の陶芸を中心に、優れた造形作品をご紹介する様々な企画展を開催しております。
また、21世紀の陶芸のあるべき様を求めて、一般より広く陶芸作品を公募する「菊池ビエンナーレ」、活躍する現代作家に自由な精神で茶陶制作を試みていただく「現代の茶陶展」、このふたつの展覧会を、館の重要な活動と位置づけ、それぞれ隔年で開催しています。
当館は、私立美術館として、けっして大きな規模の施設ではありません。しかし現代陶芸を中心として、芸術的に優れた作品を取り上げ、それらを静かに鑑賞していただけるよう、展示に努力しています。そうした営みを通じ、来館者の皆さまに、深くものとの出会いを楽しんでいただく美術館となれば、嬉しく思います。

皆様のご来館を心よりお待ちしております。
菊池寛実記念 智美術館
館長 林屋晴三





